由緒・沿革
日光二荒山神社太古、秀峰二荒山(男体山2,486米)を神鎮まり坐す御神体山として尊崇したことから奉祀された御社である。
「二荒」を音読みして「ニコウ」。これを「日光」の字を当てて、「ニッコウ」と読み、地名の語源となっている。
境内は華厳滝・いろは坂・日光連山等を含み、日光国立公園の中枢をなし、その広さは約3,400ヘクタールに及ぶ。
御本社・別宮・神橋等23棟の建造物が平成11年12月にユネスコ世界文化遺産に登録された。
特殊神事
武射祭(むしゃさい)
祭典日 1月4日 午前10時
場所 二荒山神社中宮祠境内
古く男体山の神と赤城山の神が領地をめぐり争った際に男体山の神は白い大蛇に赤城山の神は大ムカデに変身して戦いを繰り広げた。
赤城の大ムカデが優勢の時、男体山の神は弓の名手猿丸太夫に加勢させて大ムカデの目を射抜き勝利した、という神戦譚に由来する蟇目式神事である。社殿にて神事執行の後、上神橋に移動し、神職・栃木県弓道連盟・地元弓道家らが赤城山に向かってそれぞれ二本の白羽の矢を放つ。このとき、射手も参列者もいっせいに「ヤアー」という鬨の声(ときのこえ)を張り上げる。厳寒のなかでおこなわれる勇壮な神事である。 この矢を拾い神社で「災難除・開運」守を付けてもらうと一年間良いことがあるといわれている。
地域の伝統行事
・弥生祭(毎年4月13日~17日までの5日間)
1,200年の歴史を持ち、古く陰暦3月に行われていたことから「弥生祭」と呼ばれる日光二荒山神社の例祭である。例祭日の17日は各町内から花家体が献備され、「名刺交換」や「手打ち式」など古いしきたりを重んじ、格式通りに万事を進める祭である。